オケラ街道の奇人

令和という斜面に踏み止まって生きる奇人。自称抒情派馬券師、オケラ街道に潜む。

こいつが、ゴールドシップだ!

明日は阪神競馬場では阪神大賞典が行われますね。 優勝馬に多くの名馬が名を連ねる伝統あるレースだが、近年では何と言っても 2013~2015 を三連覇した、あの馬がインパクト大である。

奴の名はゴールドシップ! 父にステイゴールドブルードメアサイアーメジロマックイーンを持つこの馬は、その個性であまりにも有名だが、本気を出した時の走りはまさにバケモノ級。実際に'G1レース6勝 重賞11勝を挙げている。実力あってこそ、あのタレント性?が光るのである。


本馬場入場する時のゴルシ(以下ゴルシとする)は、狂虎タイガー・ジェット・シン、あるいは江頭2:50を思い起こさせる(笑)。誘導馬を拔いて先に入場し場内の大爆笑を誘ったりそのエピソードは枚挙に暇がない。


「おらおら!ゴルシ様のお通りでぃ、やんのか? コラ!💢」
ゴルシは威嚇する。嫌いなフェノーメノワンアンドオンリーが近くを通ると、ピタッと立ち止まりジッとガンを飛ばしている。まるで、ビーバップハイスクール競馬場篇のようである。
気分の乗らない時のゴルシは「かったりぃ~」「めんどくせぇ~」とブツブツ言いながら走っているようで、場内のヤジ、怒号を誘う。それでもファンはゴルシが大好きなのだ。


ゴルシは引退して5年以上も経つというのに、現役馬を差し置いて、ファンの間では未だ一番話題のネタにされることの多い馬だと感じる。時代が時代ならハイセイコーオグリキャップに匹敵する人気、否、役者としては、その先輩両馬より上だと思う。
その個性破天荒さは、新聞の読める馬カブトシロー、気紛れエリモジョージ、あっと驚くギャロップダイナ等を超えているでしょうね。

調教をきちんとこなしレースを真面目走る馬は、馬券的には信頼がおけるが面白味がないですよね?
人間に従順で飼い馴らされた馬より、ゴルシのように従わせようとすれば蹴りにくる馬の方が魅力的だ。一見豪放のように見えるが、実は繊細なのだと思う。頭の良い馬なのでしょう。

我々は、日頃の社会生活にストレスを感じることが多いと思う。
競馬ファンにとって、ゴールドシップの走りは、そんな管理社会へのアンチテーゼに映るのかもしれない。

今日も「オレの勝手だろ!💢」と、ゴールドシップは吼えていることだろう。