オケラ街道の奇人

令和という斜面に踏み止まって生きる奇人。自称抒情派馬券師、オケラ街道に潜む。

球児のいない夏。

高校野球。。。
春の選抜に続いて、夏の甲子園も中止の方向(事実上中止)との一報が入ってきました。


夏の甲子園 中止の方向で調整】
今夏の全国高校野球選手権大会を主催する日本高野連朝日新聞社が、新型コロナ感染拡大の影響で同大会を中止する方向で最終調整に入っていることが分かった。選手らの健康と安全を最優先したとみられる。Yahoo!ニュース


う~~ん...。
目標を失い、球児たちの気持ちを考えるとコメントのしようがありません。インターハイや、全日本大学野球選手権も中止は決まっており、その他多くのイベントやスポーツ大会も自粛している中、それも影響したでしょうね。中止も仕方ないと思います。


「なぜ、高校野球だけ特別扱いするのか?」


近年、高校野球は色々批判されてきました。精神論が蔓延り、坊主頭など古い体質があり、炎天下の中でのプレイは危険との指摘があります。
私自身も大昔の高校球児だったので、その体育会系特有の理不尽さはよく知っています。
特に野球という競技は、集団化を好む日本人らしい... 軍隊に近い?日本的メンタリティーの悪しき伝統があるのも否定できません。


夏休みの練習なんて、朝9時から夕方6時過ぎまでずっとですからね。
炎天下の中、毎日10km走で始まり、キャッチボール、トスバッティング、そして、何といってもベースランニングと特守(ノック)は地獄でした。
あれは、死人が出てもおかしくありません。事実、部活中の熱中症死亡事故が一番多いのは野球部員で、全体の20~30%を占めるそうです。
野球より激しいとされる、サッカーやバスケは欧米的合理主義があり、スマートですよね? あんな、意味のない?非人間的な練習はしません。


私は高校入学して、野球部に入ると日々の練習でクタクタ、、勉強なんて出来るわけがなく、いきなり三教科で赤点を取ってしまいました。追試会場に行くと、野球部の仲間が数人(笑)。
日曜や祝祭日等の休日も、練習試合が組まれたりして、いったい、いつ休めばいいのか?
学生の本分である、勉学や余暇活動を犠牲にした三年間だったかもしれません。これじゃ、野球好きの子も嫌いになってしまいますよね。



でも、でも、、私は野球が大好きです。もう、生ビールと枝豆とプロ野球ナイターがないと生きていけないほどです(笑)。
子ども達は、キャッチボールをやってごらんなさい! あまり仲の良くない友達とも距離が縮まりますよ。


私が子どもの頃は、野球の上手な子は人気者だった。いつも、野球が上手くなりたいと思っていた。
野球をする場所は、もっぱら空き地、原っぱ。私はキューポラのある街(川口市)で育ちましたが、どの町でも野球の出来る原っぱ、空き地があった。
所有者は誰なのか?分からないが、子ども達は勝手に使っていたし、それを咎める大人もいなかった。
原っぱが、草野球が、、野球の原点だ。それが宅地造成される時代になり、少年たちの手から野球が遠ざかっていったのでしょうね。


2020夏の甲子園中止は大変残念ですが、今年を起点に、悪しき伝統、精神論から脱却し、勝利至上主義より楽しい野球を目指してほしいですね。



高校野球のありように過剰に文句を付けている連中に、勧進元の朝日を叩くダシに球児を利用しているだけの者も何割かはいますね?
夏の風物詩、高校野球は問題点を抱えながらも庶民に大人気のイベントです。これからもずっと続いてほしい。