オケラ街道の奇人

令和という斜面に踏み止まって生きる奇人。自称抒情派馬券師、オケラ街道に潜む。

再掲『夜桜への恐れ』美しきは怖い!

今週末の更新は一休み。

だいぶ春めいてきましたね?

もう、2~3週間もすれば桜が咲いているかもしれません。
とは言っても、去年のように、開花宣言と共に降雪...ということも。
その頃から、新型コロナが大きく拡がっていきました。

今年は春、桜開花から徐々に縮小していくことを願うばかりです。


桜に関すること。
去年書いたものを再掲します。


 再掲『夜桜への恐れ』2020-03-15

夜桜が怖い...と感じたのは、小学校二年生の頃だろうか?
あの日、大宮にある親戚の家に遊びに行っていた私は、その夜、叔父に連れられ大宮公園を散歩していた。
桜が満開の季節。しかし、夜の桜は昼間のそれとは別の顔を見せていた。
街灯に照らされ、くっきりと鮮明に浮かび上がる桜は、毒々しいほど美しく、まるで生きているようなのだ。
なぜ、あの様な “怖い” という感情が生じたのだろうか?
そういえば、幼い頃の私は風をひいてはよく熱を出した。風邪の引き始め、微熱があると、やたら花が美しく感じた記憶がある。そして、怖い...。
花は生きている。人とは別種の感情があるような気がする。だから、見られているようで怖いのかもしれない。
「体調と花の美しさの認識は、多少の因果関係がある」と、何かの本で読んだことがある。体の不調は神経を鋭敏にする。私は感受性の強い少年だったのだろう。

「お前、この爛漫と咲き乱れている桜の樹の下へ、一つ一つ屍体が埋まっていると想像して見るがいい」
梶井基次郎桜の樹の下には」より。

夜桜の美しさは、恐ろしいものが映す影ではないだろうか?

さて、昨日 3/14 は、東京靖国神社で観測史上最速の桜開花宣言が出ましたね。しかし、そのタイミングで雪が降ってしまいました。
今年の桜が咲く季節、、世の中はコロナウィルスで騒然としています。夜桜に感じる怖さとは違い、こっちはリアルな恐怖。早く終息してほしいものですね。
         以上


女性と一緒で、美しいものはゾッとするほど怖いのです(笑)。