オケラ街道の奇人

令和という斜面に踏み止まって生きる奇人。自称抒情派馬券師、オケラ街道に潜む。

名馬 Memories 怪物編② 怪物が咆哮していた時代

名馬 Memories 怪物編① 怪物と呼ばれた名馬達

https://okeraman.hatenablog.com/entry/2021/03/13/165208

名馬 Memories 怪物編
前回①の続きになります。


私が最初に「怪物」と認識したヒデハヤテ以来、ハイセイコーキタノカチドキカブラヤオーテスコガビーと、毎年のように怪物が登場する。
まさに、モンスター達が咆哮していた時代でしたが、その翌年にとんでもない怪物が現れた。

その名は、天馬 トウショウボーイ

あの、衝撃の皐月賞
3歳馬(当時、旧表記4歳)でありながら、有馬記念を楽勝(Rタイム)。
「差が開いた、差が開いた、、これは恐ろしい時計です!」と、杉本アナを絶叫させた神戸新聞杯
そして、なんと言っても、流星の貴公子 テンポイントとの数々の名勝負。
(ん、、テンポイントも怪物じゃないかって? 怪物というより天才(編)タイプだと思いますね。)

トウショウボーイに関しては、これ以上説明する必要はないでしょう?
また、思い入れも強いので、長くなってしまいますから。


怪物の時代はまだ終わらない。

TTG時代の翌年に異質の怪物が登場する。外車 マルゼンスキー

果たして、マルゼンスキーは本当に怪物だったのだろうか?
これは、ヒデハヤテにも言えることなのですが、その真の実力を発揮する舞台が少なかったのが物足りない。
外向脚という、いつ故障してもおかしくない爆弾も抱えていた。

「大外でもいい、賞金もいらない、他の馬の邪魔は一切しません。だからダービーに出して下さい」 中野渡清一

走るたびに後続をぶっちぎり「異次元の走り」とは、彼のためにある言葉なのかもしれません。
しかし、私はマルゼンスキーに怪物の称号を与えるのは違和感がある。
あれは別種のバケモノ。

トウショウボーイが、正真正銘、掛け値なしのモンスターならば、マルゼンスキーは正体不明、得体の知れないエイリアン。 例えるならば、前者は怪獣王ゴジラ。後者はウルトラマンを倒したゼットン... (笑)。


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ここで、歴史のタラレバ。

オールドファンの間で、昔からよく議論されてきた幻のドリームマッチ。
1977 伝説の有馬記念に、マルゼンスキーが出走していたら?

さすがのTTGも、マルゼンスキーのスピードについていけないのではないだろうか?

タフなレース経験のない?マルゼンスキーは、TTのプレッシャーに潰されるのではないか?

そんな意見があります。
実現しなかったことは残念でしたが、今では、どちらも傷がつかなくて、あれで良かったのだと思っています。


怪物たちが咆哮していた時代。
マルゼンスキー後、新たな怪物は中々登場せず、スターホースは、トウショウボーイの仔ミスターシービー、皇帝シンボリルドルフという、両三冠馬まで待たなくてはなりません。
シービーにしても、ルドルフにしても、後のタマモクロスにしても、強い馬ではありましたが、怪物のイメージではなく、タイプが違うと思います。
《 実績ある馬=怪物ではなく、イメージ。その称号が似合うかどうか?》

第一回ジャパンカップ

我々競馬ファンは、海外の怪物を目の当たりにすることになります。
日本の強豪馬が、次々と惨敗する。
「世界との差はこんなにもあったのか?...」と、日本のファンにはショックだったでしょうね。


さて、マルゼンスキー以降の怪物は?
昭和の終わりに出てくる、ご存知、あの芦毛の怪物。

マルゼンスキー から芦毛の怪物まで。
その間に、怪物の片鱗を見せた二頭の馬も付け加えたいと思います。

サルノキング
天才、田原成貴に「自分が乗った中では最強馬」と言わせた。
後にトウカイテイオーに出会う田原ですが、サルノキングも相当な器だったのは確か。引っかかる気性といい、怪物然とした雰囲気を醸し出していた。
まともに走っているところを見てみたかった馬でした。あの逆噴射事件がなければ?と、思わずにいられません。

もう一頭はビゼンニシキ
あのどこまで伸びるんだ?という走りは、キタノカチドキトウショウボーイを彷彿とさせましたが、同じ時代にシンボリルドルフがいた不幸。
それにつきますね? この馬も故障で現役が短かったですね。

怪物と呼ばれた馬達の特徴に、故障早期リタイア傾向があるのも事実。



そして、時代は本物の怪物を迎えるのです。芦毛の怪物オグリキャップ


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名馬 Memories 怪物編
次回③に続きます。(更新日未定)

次回の更新は別の話題になります。