オケラ街道の奇人

令和という斜面に踏み止まって生きる奇人。自称抒情派馬券師、オケラ街道に潜む。

プロレスラー。

閑古鳥が泣いちゃうからね。

別に多くの人に訪れてほしいなんて思っちゃいない?が、このブログ、週に一度、せめて二週間に一度は更新したいと考えている。

前々から猪木訃報、武藤敬司の引退発表でプロレスネタを考えていたのだけど、案外このネタは調べることが多く過去のことはうろ覚え、現代のことは興味なく知識不足になって難しい。
それに野球や競馬のように思い入れもあまりない。


私は昭和プロレス脳なんですよ。
だから、あくまで主観で語ります。


“プロレスは脚本のあるショーである”

公然と最初にそう言い放ったのは誰だったのか? 初代タイガーマスクこと佐山サトルやレフェリーだったミスター高橋の暴露本?

それ以前でもそういう噂はありましたが小学生時代までの私はプロレスラーこそ最強であると疑わなかった。
だって、殴っても蹴っても関節を極めても絞め上げてもいいんですよ。更に椅子やメリケンサックで殴り鉄柱に頭部を打ち付け流血までしても戦う。
火を吹く魔人までいましたから(笑)。

こいつら、人間じゃねえ!

薄々プロレスがショー(八百長とは意味合いが違う)であることに気付いてはいましたが、プロレスラーに対する幻想はありました。
プロレス本でのレスラー紹介の写真は怪獣図鑑や妖怪図鑑でのモンスターと同等の目で見ていました。

黒い魔神
鉄の爪
人間発電所
鉄人
荒法師
千の顔を持つ男
アラビアの怪人

もう、想像力を掻き立てられました。

そんなモンスターたちと戦うジャイアント馬場アントニオ猪木は、子どもだった私は憧れたものです。

 


猪木のストロングプロレスって何だったんでしょうね?
本当のところは分かりませんが、ショープロレスを嫌っていたと言われる猪木にしても真剣勝負は生涯二度しか行っていない(アリ戦・ペールワン戦)とか? 真剣勝負に見えていまう猪木の演技はある意味天才的ショーマン。

五輪2階級で金メダルを取ったオランダの柔道家、赤鬼ウィリエム・ルスカとの一戦は、入念なリハーサルが行われ猪木の勝ちブックだったというのは有名な話しですが、当時の私は真剣勝負だと思っていましたからね。
そう思わせてしまう猪木は流石です。


アントニオ猪木はガチでも強かったと思っています。でも、実際にはガチで猪木より強い日本人レスラーは結構いたんじゃないかと?(海外にはかなりいたことでしょう)想像出来ます。


猪木と言ったらモハメド・アリ戦が欠かせませんが、私は熱烈なアリ信者なので(笑)どうしてもアリ称賛、猪木批判になってしまいそうなのです。
なのでアリ戦に関しては触れません。


猪木は2022 10/1永眠しました。

「元気があれば何でも出来る」

「1、2、3、ダーー!!」

プロ野球のミスター長嶋と共に元気印の代表だった昭和スポーツ界の偉人。
その訃報はショックというより寂しかったですね。晩年の闘病している姿は正視できない程でした。


プロレスは脚本のあるショーであると分かっていても、情念渦巻く猪木のプロレスは緊張感があって面白かった。
(あくまで昭和脳観点からです)

色々猪木批判をしていたようですが、その影響を強く受けていたと思われる前田日明は「誰が一番強いか決めたらええんや!」と言い放ちました。

前田たちUWF勢は真剣勝負を謳っていたようですが実際はどうなのか?
シナリオはあったらしいが。。。


そんな前田たちUWF勢のプロレスを「あんたらのプロレスは面白くない」と批判したのは若き日の武藤敬司


私がプロレスを観なくなったのは、全日本では四天王、新日本では闘魂三銃士が台頭してきたあたりからですね。
私の目には日本人vs 外人が少なくなり日本人同士の抗争ばかりでマンネリに感じたからです。
そんな中でも、全日の三沢光晴、新日の橋本真也には注目していました。
武藤敬司は器用過ぎて予定調和的で逆に面白く感じませんでした。
只、武藤はショーマン派に見られがちですが、若い頃は柔道のバックボーンがありガチでも結構強かったという記述を何かで読んだことがあります。

 

「猪木さんのストロングプロレスを壊したのは武藤敬司や!」

そう言ったのは前述の前田日明です。


緊張感があって情念のある猪木プロレスとカラッと明るく楽しい武藤プロレス。どっちもプロレスですよね?

90年代以降、日本のプロレスを変革してリードしてきたのは武藤敬司
それは事実だと思います。

彼も引退だそうですね。
還暦を過ぎてたのか?
こんなにも多くのファンがいたとは思いませんでした。
最近の彼の姿を見てなんとなくその理由が分かるような気がします。
これだけ長い間、その業界を支えたものだけが持つ風格。
プロレスラーにとって、そんな風格、佇まいは大切なのだと思います。
それでも彼は老害になっていない。

武藤敬司は私の基準では最後のプロレスラーです。


お疲れ様でした。

 

最近のプロレスラーは小さくなりましたね? それに格闘技色が薄れました。
格闘技というよりサーカスやアクロバットを思わせるような攻防 ...。

それにマイクパフォーマンスが鼻につきます。ショーなのか?ガチなのか? その境界線を探る幻想が昭和プロレスの面白さだったと思いますが、完全にスポーツショーと化しました。
格闘家というよりアスリート???

今はMMA等の総合格闘技があるので、
強いやつを見たいならそっちになりますね。レスリング、柔道、相撲、ラグビー等の経験者は少なくなってるのかな? でも、それが現代のプロレスであって、今のファンはそれを楽しんでいるのでしょう?
プロレスは格闘技ではなくなった。


昭和脳のプロレスファンの独り言でした。