中学卒業アルバムをめくりながら、おれは中山競馬場帰りに会った50年前のおれのことを思い出していた。あの少年の脳内は遠い日の少女静香ちゃんのことで、その妄想でいっぱいのはずだ。しかし、少年は年が明けると高校受験そして中学を卒業しなくてはならな…
少年は吸い込まれるようにカウンター席のおれの横に腰掛けた。こんな子どもが、汚い競馬オヤジばかり集まる酒場に一人、、、補導されても知らねえぞ!とも思ったが、「あっしに何か用でもあるんで?」と聞いてみた。この時、既にこの少年が50年前のおれ自身…
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