オケラ街道の奇人

令和という斜面に踏み止まって生きる奇人。自称抒情派馬券師、オケラ街道に潜む。

2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

妄想・オケラ街道の少女(13)一番センター〇〇くん!

中学卒業アルバムをめくりながら、おれは中山競馬場帰りに会った50年前のおれのことを思い出していた。あの少年の脳内は遠い日の少女静香ちゃんのことで、その妄想でいっぱいのはずだ。しかし、少年は年が明けると高校受験そして中学を卒業しなくてはならな…

妄想・オケラ街道の少女(12)あっしには関わりのないことでござんす。

少年は吸い込まれるようにカウンター席のおれの横に腰掛けた。こんな子どもが、汚い競馬オヤジばかり集まる酒場に一人、、、補導されても知らねえぞ!とも思ったが、「あっしに何か用でもあるんで?」と聞いてみた。この時、既にこの少年が50年前のおれ自身…