あなたに 女の子のいちばん
大切なものをあげるわ ♫
小さな胸の 奥にしまった
大切なものをあげるわ ♫
山口百恵の「ひと夏の経験」を初めて聞いた時の衝撃は忘れません。
これ程、青い性?を大胆にストレートに表現した曲はそれまでなかったんじゃないかな?
当時、山口百恵15才?
そりゃあ、びっくりしますよね? ある意味、奥村チヨの「恋の奴隷」に匹敵、否、山口百恵の年齢を考えれば、それ以上のインパクトでした。
百恵は私と同世代(学年)なのですが、15才当時の私なんて、マジンガーゼーット♪とか、デビルマーン♪なんて、無邪気に歌ってましたからね(笑)。
芸能界に入って演出されたものとはいえ、坊主頭の垢抜けない中学生だった私からすると、山口百恵は大人びていて眩しい存在でした。
こんな曲も歌ってましたね?
あなたが望むなら
私何をされてもいいわ♫
いけない娘だと
噂されてもいい♫
こんな、親が聞いたら正気を失いそうな歌詞を、自己主張なく挑発的にもならず淡々と無表情で歌っていました。
無表情とはいっても能面ではなく、静かな笑みを浮かべており、この神秘性こそ山口百恵の個性、魅力なのかもしれません。
芸能界のモナリザ? 山口百恵のその後の活躍はご存知の通りです...。
そして...
山口百恵、絶頂期のなか、映画「伊豆の踊子」等で共演した三浦友和とあっさり結婚してしまいました。まだ、21才の時です。
女性の自立が叫ばれ始めていた風潮のなか、結婚引退、専業主婦になるのは時代に逆行、封建的ではないのか?との批判も一部にありました。
そんな、批判の声に対して百恵は。
《世間に出て、活躍していくばかりが「自立」だとは決して思わない。男性社会のなかで突っ張って、女性の立場を叫ぶより、ふさわしい自立の道だってある。》 山口百恵「青い時」より。
山口百恵の結婚引退に賛否両論あるものの、彼女が偉かったのは、これ以降マスメディアの前に姿をさらすことは一度たりともなかった。
原節子もそうでしたが、その神秘性は
高まるばかりです。
山口百恵引退後、それに取って代わって登場したのが松田聖子でした。
私は同年齢である山口百恵には思い入れが多少あるけれど、嫌いではないが、松田聖子には理解し難いところがありました。
山口百恵と松田聖子。
ふたりの生き方はまったく対照的。
年齢からすると、もはや落ち着いた感のある百恵と、ブリっ子と言われた聖子。両者のイメージの差は何だろう?
調べてみると、ふたりの年齢は三つしか違わないのだ。
あの70年代末から、80年代初という時代は、女性の意識が変わる転換期だったのかもしれませんね?
松田聖子は保守的だった山口百恵とは対照的に、熱愛、破局、結婚、出産、離婚、再婚、子育て、愛人騒動 等々...と、スキャンダラスに自分の生き方を貫き、時代を駆け抜けてきました。
それがまた、彼女の人気の源となってきた稀有の存在です。
松田聖子は強くしたたかで、あのブリッ子にしても計算尽くであったような気もする。
まさにプロフェッショナル!
山口百恵の生き方は「男の願望」
松田聖子は「女の願望」なのかもしれませんね。違うかな?
まぁ、良し悪しではなく、対照的ではあっても、ふたりとも自分の生き方を貫いてきたという点では共通するところがあると思うのです。
まぁ、老害と言われるのを承知で言うならば、山口百恵、松田聖子というふたりのビッグタレントに較べれば、近頃流行り?の、グループ系アイドルなんて、あきんどが扱う商品に過ぎませんね。無個性にも程がある。
(ファンの人はごめんなさい)
ちなみに、私は山口百恵、松田聖子のファンではありません。
南沙織、桜田淳子、キャンディーズのファンでありました。
キャンディーズの動画を観てごらんなさい。アイドルとしての格が、次元が全然違いますから(笑)。
ファンというものは、このように勝手なものなのです。