オケラ街道の奇人

令和という斜面に踏み止まって生きる奇人。自称抒情派馬券師、オケラ街道に潜む。

昭和酒場、、滅びの美学。

古くからの友人からメールがあった。
「蕨(埼玉 京浜東北線)の酒場○○が閉店するらしい...」

この酒場は、私が30代40代の頃、よく通った立ち飲み屋である。
必ずマグロぶつと、モツの煮込みを頼んだなぁ。それから、焼きタラコも大ぶりでつぶつぶ感際立ち絶品だった。

戦後闇市を連想させるバラック小屋風の古くてディープな酒場。
このコロナ騒動による緊急事態宣言で限界だったのかな? 味わい深く居心地の良い場所だった。本当に寂しくショックだ。


今回のコロナ騒動。
例えは悪いが、今が戦時下だとすれば、戦後は古き良き昭和的な酒場は滅び、ポップでオシャレで若い女の子の「かわいい~♪」という声が聞こえてきそうな、そんな無機質で薄っぺらいチェーン営業酒場ばかりになるのか?
私のような昭和的叙情派(笑)ドリンカーにしてみれば、想像しただけで発狂しそうである。居場所がなくなる。
語りは好きだがお喋りは嫌いなのだ。

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誰もが日頃のストレスによって、どこかを病んでいるのではないだろうか?
欠落者たちが蠢く...

夕暮れになるや、そんな種々雑多な人間が集まって賑わう飲み屋。
酒臭い雑踏そのものが扇情的なのだ。