オケラ街道の奇人

令和という斜面に踏み止まって生きる奇人。自称抒情派馬券師、オケラ街道に潜む。

レレレのおじさんになりたい。

おでかけですか?・・・。


今でもいるのかな?
レレレのおじさんみたいな人。
昔はよく見掛けたような気がする。

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若い頃の私は、その手の人が苦手だった。上目遣いにペコリと頭を下げ「ええ...」と答え足早に立ち去る。
シャイだったのだ。


“ 簡単な挨拶でいいじゃないか!面倒くさいな ”

“ 気安く、容易にオレの領域に踏み込むんじゃないよ!”


中学生の頃からそういう傾向があったのかな?
だから、私はとっつきにくそうと思われるのだろう。


こんなことがあった。

高校入学初登校日。
私立高校ということもあり、配置されたクラスは全員が初対面。

シーーーン...

クラス約50名が全員違う中学出身なのだから当然である。

しかし、時間と共にあちこちで自己紹介的な会話が交わされ、数日過ぎると小グループが見られるようになる。

私は?
一週間過ぎても誰一人とも話さず、話しかけられることもなかった。
気が付けば、そのまま五月の連休に突入してしまった。

友人からの後日談。
「お前は話しかけ辛い雰囲気を発していたからな! 恐いやつだと思ってたよ...」

否々。
本当は話しかけられるのを待っていたのだ。流石に一ヶ月近く一人の友達も出来ないことに焦っていた。

でも、自分から話しかけるのは負けだと思っていた。
何が負けなのだが意味不明なのだが、そうやって自分の弱さを頑なに悟られぬよう隠していた。
高校生の歪な自己顕示欲?
目付きもあまり良くなかったのかもしれない。だから敬遠されたのだろう?

これ、ヤンキーの心性と似ているのかもしれない。
根っからのバカもいるが、自分の弱さを隠すために突っ張っているヤンキーは多いと思うのだ。
まぁ、自分はツッパリさんとは真逆の人間ですけどね(笑)。

その後、野球部に入ってからは一気に友人が増え楽しい高校生活を送る。


こんなこともあった。


親戚関係の結婚式に出席。
ああいう席になると必ずいますよね?

お節介 ババー
ハラスメント ジジー


私は離婚経験者である。

「なんで別れちゃったの?」

周囲の目がある席で、絶対触れてほしくなことってあるものだ。
答えようがないだろう?
私は苦笑いを浮かべながら、心の中で《テメー、お節介ババー!》

向こうの席ではセクハラジジーが、年頃になった娘に禁断の一言。

「○○ちゃん、美人になったね! 彼氏いるのかな? ワハハハ!」

今の時代なら訴えられかねないね?
彼女は真っ赤になって俯いて、心の中で 《うるせい、キモおやじ!》と、罵倒していたに違いない(笑)。


うむ! 何を言いたいのか分からなくなってきました...。


とにかく、場をわきまえない老害的発言は控えるのは大前提で。

近頃、差別だ!パワハラだ!と、下手にジョークも言えない時代になってきましたね。
それに違和感を持つ人も少なからずいると思います。


こういう時代だからこそ、レレレのおじさんが大切なのです。
彼はいつも明るく挨拶してくれる。
「おでかけですかー?」以上の無駄なことは言わない。

明るく挨拶を交わしたあとは、気持ちが良いですからね。



クリン クリン クリン♪

 おでかけですかー?
  レレレのレ!


すると、小ワルそうなコゾーに。
「うるせい! ジジィ」
と、罵倒されるようになったら、そこまで人生が到達したのなら素晴らしい。
勝ち組である。


私はレレレのおじさんになりたい。